腎デナベーションシステムの適正使用に向けた3学会合意事項について
このたび、大塚メディカル(Recor Medical/Otsuka Medical Devices)による超音波型腎デナベーション医療機器 「Paradise uRDN system」 および、メドトロニックによるラジオ周波型腎デナベーション医療機器 「Symplicity Spyral™ RDN system」 の2機種が、日本において製造販売承認を取得いたしました。今後は、保険収載に向けた手続きが進められています。
これら新しい医療機器は、利尿薬を含む3種類以上の降圧薬で十分な血圧コントロールが得られない治療抵抗性高血圧の患者さまに対し、体への負担を抑えつつ、安全かつ長期的に有効な治療選択肢を提供する画期的な方法として期待されています。
日本高血圧学会が発出した 「高血圧管理・治療ガイドラインJSH2025」 においても、腎デナベーションは治療抵抗性高血圧に対する補助療法として新たな治療選択肢となり得ることが明記されました(推奨の強さ:2、エビデンスの強さ:B、合意率:100%)。
つきましては臨床応用にむけ、日本高血圧学会・日本心血管インターベンション治療学会(CVIT)・日本循環器学会による 「腎デナベーションシステムの適正使用に向けた3学会合意事項」を公開いたします。本合意事項では、以下の点が強調されています。
- 適応基準の明確化
- 高血圧腎デナベーション治療(HRT)チームによる多職種での共有判断の重要性
- 長期的なフォローアップの実施の強い推奨
3学会は今後も連携を図りながら、高血圧診療および循環器領域における腎デナベーション治療の適切な位置づけと普及に努めてまいります。
日本高血圧学会 理事長 苅尾 七臣
日本心血管インターベンション治療学会 理事長 上妻 謙
日本循環器学会 代表理事 小林 欣夫
※2025年10月1日 PDFファイル差し替え