最新情報(会告)
2018年06月21日
フォローアップ画面と今後のスケジュールについて
CVIT会員 各位
CVIT 理事長 中村 正人
謹啓 ますますご隆盛のこととお喜び申し上げます。平素より当学会活動にご高配賜り、厚く御礼申し上げます。
過日、連絡させていただきました「レジストリー登録データを用いた統合的解析に係る長期予後調査」のフォローアップ入力システムが整い、7月12日実装(予定)として入力が可能な状況になりました。 まずは1月からの事前調査や3月のKick-off Meetingを経て決定した170施設の先生方に案内を差し上げております。
先生方におかれましては、ご多忙の折、誠にご面倒をお掛けいたしますが、ご協力の程、何卒よろしくお願い申し上げます。
謹白
フォローアップシステム画面
- Entry画面
- 症例展開画面
- フォローアップ入力画面
フォローアップの流れ
- 2018年6月~既に決定している協力施設宛依頼状送付、施設倫理審査、契約締結
必要な施設にはそれぞれCVITよりサポートいたします - 2018年7月12日(予定)
フォローアップシステムリリース
CVITより四半期に一度を予定として、未登録症例を施設宛にアラートを発信 - 2018年、2019年に施行した症例も上記1~4の流れで2020年12月までフォローアップ
倫理審査について
現行の研究計画書は、レジストリー事業に関わる全てのプロトコール(症例登録、施設・専門医認定、学術、1年予後取得)を包括的に記載したものとなり、本研究(1年予後取得)に特化した内容にはなっておりません。そのため各施設の IRB から、例えばデータの扱いに関して等 質疑を受ける可能性もございます。こうした内容に関しては、事務局で順次 FAQ を作成し、対応していきたいと考えております。また、必要であれば、こうした内容は取りまとめた上で、さらにセントラルIRBの迅速倫理審査に諮り、アップデートも行う予定です。
データの Audit に関して、これまでは、資格認定のための登録内容確認として行っておりましたが、本研究でも学術的用途としてAudit を行う予定です。
「第15項 モニタリング・監査は行わない」
という表記に関しては、新規に申請される際は、これを「CVIT 事務局より業務委託され、守秘義務契約を結んだ第三者機関がこれを行う」として申請いただけますと幸いです。
この他、患者向け説明文書は、あくまでもサンプルとして提供しているものとなりますので、施設のご判断で加筆修正をお願いいたします。また、承認されたプロトコール、ならびに改定された説明文書などは是非事務局にも共有いただけますと幸いです。
- 第3版 研究計画書(2018年7月26日改定)
- セントラルIRB承認通知書(2018年7月26日承認分)
- 患者向け説明文書サンプル(オプトイン)(2018年7月26日承認分)
- 患者向け説明文書サンプル(オプトアウト)(2018年7月26日承認分)
お問い合わせ
〒107-0062 東京都港区南青山6-13-9アニス南青山3B
シー・ブイ・クエスト株式会社内
日本心血管インターベンション治療学会 AMED事務担当
TEL: 03-6280-4121
e-mail:jpci-amed@cvit.jp
※メールでのお問い合わせにご協力ください
以上、フォローアップシステム仕様やスケジュールに変更があった場合は、都度、メールおよび文書にて通知いたします。
フォローアップ項目の定義録
- 心臓死には、急性冠症候群(ACS: acute coronary syndrome)による死亡、心臓突然死、心不全による死亡、脳卒中(脳出血・脳梗塞)による死亡、心臓に対する手技・手術による死亡、心臓からの重大な出血による死亡、そして心臓が原因で引き越されたその他の死亡が含まれる。心臓死と非心臓死を分類する主たる目的は死亡の主要因を判定するためである。主要因とは原因となる疾患や障害が最終的に死亡へとつながる一連の事象の根源となるような要因を指す。従って、ACSが致死的不整脈の原因となった場合には、主要因はACSとなる。(Circulation. 2018;137:961-972)
なお、全ての死亡は、明らかな非心臓死の原因がない限り、心臓死と見なされる。心臓死は心臓疾患に関連した診断、手技・手術の合併症、合併症対策のための治療、および原因不明の死亡について含まれる。予期しない形で死亡された悪性腫瘍や感染症などの進行度や重症度に応じて非心臓死の原因となりうる疾患を合併する患者については、非心臓死によってその予期しない死亡が生じたことが明らかでない限り、心臓死を起こしたものとして分類される。(Circulation. 2007;115:2344-2351) - 突然死は、予期しない死亡であり、以下のようなシナリオを含む:
- 心臓関連の症状が新しく発症あるいは増悪すること無く、他者に目撃されているにも関わらず死亡された場合
- 心臓関連の症状が死亡の60分以内に新しく発症あるいは増悪し、他者に目撃されているにも関わらず死亡された場合(ただし、ACSを示唆する症状があったものは除く)
- 心電図上で致死的不整脈が証明されており、他者に目撃されているにも関わらず死亡された場合
- 心停止後に蘇生行為実施したにも関わらず死亡された場合
- 心停止後に蘇生行為実施し、自己心拍再開を得られたにも関わらずその後、明らかな心臓死・非心臓死の原因が特定されることなく死亡された場合
- 他者に目撃されていない死亡であり、明らかな非心臓死が示唆されず、死亡24時間以上前には経過安定が確認されている場合
- ステント血栓症は発症48時間以内に下記条件の1つでも満たす急性冠症候群の症状があり、血管造影で血栓又は閉塞が確認されるか病理的に急性血栓症が確認された場合をDefinite Stent Thrombosisとする。血管造影では、ステント内あるいはステント近位端・遠位端から5mm以内の範囲に血栓形成を認め、にDefinite Stent Thrombosisとする。
- 急性発症の安静時虚血症状
- 急性心筋虚血を示唆する新規の虚血性心電図変化
- 典型的な心筋逸脱酵素の上昇下降
- 冠動脈内の閉塞性血栓
- ST上昇型心筋梗塞(STEMI)・非ST上昇型心筋梗塞(NSTEMI)の診断には、トロポニン上昇あるいは、クレアチニンキナーゼ MB (CKMB)上昇を確認することが必須であり、定量のトロポニンによる診断が推奨される。いずれの心筋逸脱酵素についてもその異常値は、正常上限の99thパーセンタイル以上に設定されている。(Circulation. 2007;115:2344-2351)
- 脳卒中は、脳、脊髄、網膜血管の出血あるいは梗塞によって引きおこされた急性発症の局所性/広範囲の神経学的機能不全を指す。(Circulation. 2018;137:961-972)
- 血行再建は、臨床経過上の虚血症状あるいは機能性虚血所見を有し、標的冠血管病変の内径狭窄度が50%を超えている場合、臨床的背景から実施されたものとみなす。臨床経過上の虚血症状・所見とは以下を指す:
- 標的冠血管病変と関連性があると考えられる狭心症の病歴を有する場合
- 標的冠血管病変と関連性があると考えられる、安静時あるいは運動負荷時の虚血症状や心電図変化が認められる場合
- 侵襲的虚血評価(CFRあるいはFFR)において異常な結果が得られた場合