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2016年12月22日

【重要】AbsorbGT1生体吸収性スキャフォールドシステム適正使用基準

本邦において初めて生体吸収性スキャフォールドが承認されました。本製品は最終的には体内から消失することにより、長期的には多くのメリットを有する可能性を有しますが、スキャフォールド血栓症発生リスクは高いと考えられています。(※添付文書をご参照下さい)

想定される生体吸収性スキャフォールド血栓症(超遅発性血栓症を含む)発症メカニズムは多様性であることが推測され、国内の導入に際してはスキャフォールド血栓症の発生率を監視しながら、原因検索とリスク低減を適切に図っていくことが重要です。このため、本製品の適正使用について厚生労働省から本学会へ協力が要請されています。(医療機器「Absorb GT1 生体吸収性スキャフォールドシステム」の適正使用に係る使用基準の策定について)

本製品の使用をより慎重に行なうため、留置手技等に関する講習会の受講、段階的な使用施設の拡大が必須であり、当学会も企業の使用成績調査への協力、J-PCIへの登録などを通じて本品の適正使用について評価を行なっていくこととしました。

会員各位におかれましては、以下の点を十分に留意し、製品の適正使用についてご協力をお願いいたします。

  1. 生体吸収性スキャフォールドを使用するにあたり、必ず企業が主催する講習会に参加し、製品の特徴及び留置方法、適正な症例選択について、十分な情報を習得してください。
  2. 製品の使用に関しては、添付文書にしたがって、製品の適正留置に努めてください。
  3. 二剤抗血小板療法(DAPT)は、術後少なくとも12か月間が推奨されています。但し、血栓症発症高リスク患者には、出血などの副作用リスクに留意しながら、患者の背景因子や病変部の解剖学的特徴を十分に考慮し、患者の状況に応じて定期的なフォローアップを行うとともに、抗血小板剤の投与期間延長の必要性を検討することを推奨します。
  4. データ収集により安全対策を行う観点から、製品を使用した場合は全例J-PCIに症例登録を行う必要があることにご留意ください。
  5. 血栓症が発生した場合は当局への報告義務があります。血栓症が発生した場合は、全て速やかに製造販売業者へ報告を行い、J-PCIにも登録を行って下さい。

医療機器承認番号:22800BZX00406000
販売名:Absorb GT1 生体吸収性スキャフォールドシステム
製造販売業者:アボット バスキュラー ジャパン株式会社

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